駐日スウェーデン大使が福井大学で特別講義 ―ノーベル賞、ジェンダー平等、変化する欧州を語る 学生との直接対話や地域企業との意見交換も―
国立大学法人福井大学
更新日時:10月29日 16時35分

駐日スウェーデン大使が福井大学で特別講義

―ノーベル賞、ジェンダー平等、変化する欧州を語る 学生との直接対話や地域企業との意見交換も―

 

 福井大学は10月26日、ヴィクトリア・リー駐日スウェーデン大使を迎え、国際地域学部の授業の一環として特別講義「最新のスウェーデン情勢と日本の関係~ノーベル賞、ジェンダー平等、そして変化する欧州~」を開催しました。他学部・研究科の学生や地域関係者にも公開し、学生、教職員、企業関係者ら約130人が参加しました。

 講義では、2024年のスウェーデンのNATO加盟を含む欧州の安全保障環境の変化や、同年12月の首脳会談で戦略的パートナーシップに格上げされた日本との関係について説明しました。

 

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 ノーベル賞については、科学の発展や人類への貢献をたたえる賞としての意義に触れ、2026年のノーベル化学賞受賞者に日本の硤合憲三名誉教授が選ばれたことを紹介。科学研究を通じた日本とスウェーデンのつながりを示しました。また、世界的企業を生み出すスウェーデンの研究・イノベーション環境について、博士課程学生を研究者として雇用する仕組みや、多様な研究助成制度などを紹介しました。

 特に関心を集めたジェンダー平等については、現在、世界トップクラスの水準にあるスウェーデンも、2~3世代前には状況が大きく異なっていたと説明。権利の保障、教育や経済的資源へのアクセス、政治や社会の意思決定への参画という三つの側面が重要であると述べ、1971年の夫婦合算課税から個人単位課税への転換が女性の就労と経済的自立を後押ししたことを紹介しました。さらに、制度改革だけでなく、幼い頃からの教育を通じて人々の意識や態度を変え、社会全体で目標を共有することの重要性を強調しました。

 

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 講義後には、学部生・大学院生約15人がリー大使を囲み、直接対話しました。大使は学生たちの質問に答えながら、外交官の仕事や外交の役割、日本とスウェーデンの間で具体的な協力を生み出すための考え方について、自身の経験を交えて語りました。学生から関心が示された平和構築については、近隣諸国との平和な関係の重要性に触れ、ロシアによるウクライナ侵略がスウェーデンに与えた衝撃や、ウクライナ支援を重視する姿勢を説明するとともに、外交を通じた対話の重要性を強調しました。ジェンダー平等についても、スウェーデン外務省での具体的な取り組みを紹介しました。

 

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 一方、ラーシュ・ハンマシュトロム駐日スウェーデン大使館参事官(科学・イノベーション担当)は、福井の企業関係者ら十数人との意見交換会に参加しました。「スウェーデンと日本:イノベーションのパートナー」と題するプレゼンテーションでは、大学や研究開発への投資、世界的企業やスタートアップ企業の活躍など、スウェーデンのイノベーションを支える環境を紹介。日本とスウェーデンの相互補完的な強みを生かすことの重要性を強調し、日立エナジーや日本製鉄グループのOvakoなどを協力事例として挙げました。続く質疑・意見交換では、福井の企業との連携の可能性や、ジェンダー平等、外国人材の活用などについて意見が交わされました。

 

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 また、内木宏延学長をはじめとする大学役員等との懇談では、福井大学とスウェーデンとの教育・研究交流や産学連携の可能性について活発に議論されました。同日夕には、大使館関係者と福井の産官学関係者によるレセプションが開催され、交流を深めました。

 

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 翌27日には、大使が産学官連携本部を視察し、超小型人工衛星向け地球観測用ハイパースペクトルカメラや、水を使わない超臨界流体染色・脱色技術などの研究開発について説明を受けました。

 

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 今回の訪問は、本学国際地域マネジメント研究科の能化正樹特命教授(前駐スウェーデン日本大使)と駐日スウェーデン大使館とのつながりを契機に実現したものです。福井大学は、今回の訪問を新たな出発点として、スウェーデンとの教育・研究交流や、地域企業との連携の可能性を広げていきます。

   

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