デジタルツインで物流改善を推進
SGホールディングス株式会社
更新日時:11月18日 11時00分

倉庫内全体の可視化により、コンサルティングサービスを高度化

2025/11/18
SGシステム株式会社
https://www.sg-systems.co.jp

 佐川急便を中核とするSGホールディングスグループでIT統括事業を担うSGシステム株式会社(本社:京都市南区、代表取締役社長:丸山信二)は、デジタルツイン※1技術でものづくりの現場を革新するソリューションプロバイダーの株式会社FAプロダクツ※2(本社:東京都港区、代表取締役社長:大宮勇樹)との協業により、シーメンスの3Dシミュレータ「Plant Simulation」を活用した物流コンサルティングサービスの提供を開始しました。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202511149143-O1-6iJbDTDg
 倉庫内作業をデジタルツインで再現し、定量データに基づく分析と自動化提案を行う本サービスは、国内の物流業界では先進的な取り組みとなります。

 

■デジタルツイン活用の背景

 EC市場の拡大による物流量の増加や深刻化する労働力不足に加え、「2024年問題」に伴う人件費上昇や運送コストの増大を背景に、倉庫内の省人化・自動化ニーズは一層高まっています。

 

 従来のExcelを用いた分析では、複数のマテリアル・ハンドリング※3(以下「マテハン」)を含む倉庫内全体を精緻にシミュレーションすることが難しく、費用対効果を裏付けた包括的な改善提案には限界がありました。

 

 こうした課題を解決する手段として、倉庫内全体の作業者とマテハンの動きを仮想空間上で再現し、可視化・検証できるデジタルツインの活用に至りました。

 

■サービスの特長と効果

 デジタルツインの導入により、以下のような効果が得られています。

 

1. 工程全体のリアルな再現

入荷から出荷までの一連の流れをシミュレーションすることで、倉庫内全体を俯瞰した改善提案を定量データに基づいて提示できるようになります。

 

2. 複数パターンの迅速な比較検討

複数の運用パターンを短時間で比較・検討でき、より効果的な改善策の提案が可能となります。

 

3. リソースやコストの可視化

作業者やマテハンを含む全てのリソースの稼働率に加え、在庫や出来高の推移、エネルギー消費量、コスト比較などを定量データとしてグラフ化することで、倉庫内全体の生産性や効率性を的確に把握できるようになります。

 

 これらにより、費用対効果や実現性を論理的に提示できるようになり、提案の精度と質が大幅に向上しています。

 

■今後の展開

 今後はAIや進化的アルゴリズムを活用し、最適解を自動的に導き出す仕組みの検証を進めていきます。また、当社が開発中の倉庫運用管理システム(Warehouse Execution System:WES)との連携により、シミュレーション結果を実運用に反映できる仕組みの構築を目指します。

 

 当社は今後も、総合物流企業グループのIT統括会社として培った知見と先端技術を融合し、DXを通じて物流現場の効率化・省人化を支援してまいります。

 

※1デジタルツイン:現実の空間や作業をデジタル上に「双子(ツイン)」として再現し、仮想空間上でシミュレーションや分析を行える技術。

※2 株式会社FAプロダクツURL:https://fa-products.jp/

※3 マテリアル・ハンドリング:運搬や在庫管理の無人化など拠点内の物流工程や荷役作業の効率化を図る仕組み。またはそのために使用される機器やシステム。

 

 

 

<会社概要>

■SGシステム株式会社

SGシステムは、佐川急便をはじめとするSGホールディングスグループの各システムの開発・設計、保守・運用を行うシステムインテグレーション事業を中心に、グループ外のお客さまに対しても、コールセンターやバックオフィス業務代行を提供するBPO事業、代金引換サービスなどの金融サービスを提供する決済事業、グループ内での物流改善ノウハウを基に物流ITソリューションを提供する物流IT事業を展開しています。

 

本社:京都市南区上鳥羽角田町25

代表者:代表取締役社長 丸山信二

設立:1983年2月17日

URL:https://www.sg-systems.co.jp

 

作業者とマテハンの動きを再現し、可視化