DOOHの指標を応用してアナログOOHの広告価値の可視化を実現
株式会社電通
更新日時:10月16日 15時15分

サントリーが出稿する交通・屋外広告を対象にPDCAプランニングの実現に向けて

2025 年 10 月 16 日
株式会社 LIVE BOARD
株式会社 NTTドコモ
株式会社 電通アドギア
株式会社 電通

 株式会社LIVE BOARD(以下、LIVE BOARD)、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)、株式会社電通アドギア(以下、電通アドギア)、株式会社電通(以下、電通)は、2024年10月1日(火)から2025年7月31日(木)の期間でサントリーホールディングス株式会社(以下、サントリー)が出稿したアナログ交通・屋外広告(Out of Home、以下、OOH)を対象に、デジタル交通・屋外広告(Digital Out of Home、以下、DOOH)のインプレッション※1、リーチ※2、フリークエンシー※3等の指標を応用して、広告価値の効果測定を行う実証実験(以下、本実証実験)を行い、OOHの広告価値の可視化を実現しました。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202510157128-O6-1KX2zBPU

 

1.背景

 交通・屋外広告は中吊りや駅貼りポスターなどのOOH、デジタルサイネージなどのDOOHの2種類があり、世界および日本において広告のデジタル化が進んでいる一方で、アナログであるOOHも依然として高いシェアを維持し続けると予想されています※4。ただし、日本の広告業界においてはOOHにおける業界で確立された広告指標がないため、OOHの効果測定を実施できていないという課題があります。

 今回、LIVE BOARD、ドコモ、電通アドギア、電通は、交通・屋外広告の共通の定義の広告指標の導入を加速させるため、本実証実験においてDOOHの指標を応用して、OOHの効果測定を行うための広告指標を設計し効果測定を行いました。

 

2.本実証実験の概要

 2024年10月1日(火)~2025年7月31日(木)の期間に、サントリーが出稿した媒体をはじめ、日本全国の交通・屋外広告900媒体以上、鉄道180路線以上の交通広告を対象に、DOOHのインプレッション※1、リーチ※2、フリークエンシー※3等の指標を応用して、OOHの効果測定を行いました。

 具体的には、広告への接触回数を計測するアクチュアル計測※5および、お客さまの広告へのイメージや広告の設置位置、掲出サイズなどの視聴者への影響度合いなど、広告へのインパクトを定量的に計測し、これら2つの計測結果をもとに効果測定を行いました。

 

(1)アクチュアル計測 

  ドコモが保有する1億規模の会員基盤データや、「モバイル空間統計®」※6および「docomo Sense®」※7を用いてDOOHにおけるインプレッション、リーチ、フリークエンシーを計測し、それぞれの計測データを活用して、OOHの効果測定を行うためのインプレッション※1、リーチ※2、フリークエンシー※3の広告指標を作成しました。これにより、本実証実験においてサントリーが出稿したすべてのOOHのインプレッション※1、リーチ※2、フリークエンシー※3の算出を行いました。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202510157128-O7-fqPZ38pB

 

(2)インパクトの計測 (視聴者の広告へのイメージ、設置条件による影響度合い)

  サントリーが出稿したOOHを中心に、新宿駅、渋谷駅など東京の主要エリアに加え、仙台や福岡などの地方主要都市を含む全18エリアを対象に、視聴者の広告へのイメージや広告の設置位置や掲出サイズなどによる視聴者への影響度合いなど、広告のインパクトを定量的に計測しました。インパクトの計測では具体的に以下2つのアンケート調査とスコアリングを行い、その結果をもとにエリアごとの広告インパクトを測定しました。

 

  ① 交通・屋外広告へのインパクトに関するアンケート調査

   対象エリア周辺に来訪した方を対象に、交通・屋外広告へのイメージや同エリア内で一番印象に残っ
   た媒体など、広告が視聴者に与えるインパクトに関するアンケート調査を行いました。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202510157128-O8-Jq74faVo

 

 

   ② 交通・屋外広告のインパクトに関するスコアリング

   対象エリアに存在する全65媒体のOOHをそれぞれ掲出サイズ、設置位置、通過時間など全7項目で
   広告のインパクトに関するスコアリングを行いました。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202510157128-O9-5Q7ZWy2q

 

3.本実証実験の結果および展望

 本実証実験では、DOOHの指標等を応用して、OOHのアクチュアル計測とインパクトの計測を行うことで、OOH媒体における広告への接触回数とインパクトという2つの評価項目で比較する効果測定を行うことができました。

 LIVE BOARD、ドコモ、電通アドギア、電通は、本実証実験において日本で先駆けてOOHの広告価値の可視化を行いました。今後も交通・屋外広告の計測指標の透明性・信頼性を高めることで、効率的かつ効果的なメディアプランニングを可能とし、広告主が求めるPDCAプランニングの実現をめざします。

 

4.本実証実験における各社の役割

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M101216/202510157128/_prw_PT1fl_l0426Vyy.png

 

※1 インプレッションとは、のべの広告視認者数です。

※2 リーチとは、広告視聴回数を加味しない、広告を見たとされるユニークな人数です。

※3 フリークエンシーとは、1視認者が広告を見たとされる回数です。

※4「OOH広告市場の現状と将来予測:世界と日本の比較」(大阪メトロ アドエラ)

  https://osakametro-adera.jp/blog/20240807 

※5 アクチュアル計測とは、ドコモデータ等をもとにした掲出当該時期の各種数値のシミュレーション。

※6「モバイル空間統計®」とは、ドコモの携帯電話ネットワークのしくみを使用して作成される人口の統
  計情報です。1時間ごとの人口を、24時間365日把握することができます。「性別」「年代」「居住エ
  リア」「国・地域」などの切り口から人口を分析することができます。エリアの特徴(分布)や人々の
  動き(移動)を、時間帯ごと(推移)に継続して把握できるのが最大の特徴です。

※7「docomo Sense®」とは、お客さまの許諾の取れたユーザーの位置情報や興味関心などをドコモの持
  つデータから抽出し、LIVE BOARDネットワークに含まれるビジョンの来訪者分析を可能とするAI分
  析エンジンのことで、NTTグループのAI「corevo®」を構成する技術です。
  「docomo Sense®」で使用するデータには、個人が特定されるデータは含まれていません。

 

* 本実証実験はサントリーホールディングス株式会社の同意を得て実施しています。

* 「モバイル空間統計®」、「docomo Sense®」は株式会社NTTドコモの登録商標です。

 

 


参考

 

各社概要

【株式会社 LIVE BOARD】

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M101216/202510157128/_prw_PT2fl_v8utC51X.png

 

【株式会社NTTドコモ】

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M101216/202510157128/_prw_PT3fl_KlzT8FGO.png

 

【株式会社 電通アドギア】

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M101216/202510157128/_prw_PT4fl_bjf7Ouml.png

 

【株式会社 電通】

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M101216/202510157128/_prw_PT5fl_yfDY74MW.png