「発熱コンクリート」融雪実証をエスコンフィールドHOKKAIDOで
會澤高圧コンクリート株式会社
更新日時:3月14日 17時58分

ファイターズのオフィシャルスポンサーの會澤高圧が米MIT、北広島市と共催

2025.3.14
會澤高圧コンクリート株式会社

 「発熱コンクリート」融雪実証をエスコンフィールドHOKKAIDOで ファイターズのオフィシャルスポンサーの會澤高圧が米MIT、北広島市と共催


 會澤高圧コンクリート株式会社(本社:北海道苫小牧市、代表取締役社長:會澤 祥弘)は米マサチューセッツ工科大学(MIT)と共同で研究開発しているカーボンブラック入り導電性コンクリートを用いた自己発熱コンクリートパネルの新たな実証試験を、北広島市のエスコンフィールドHOKKAIDOにおきまして開始致しました。外気温から融雪に必要な発熱量を予測し、融雪システムを稼働させるための必要最小限のエネルギーを解析する実証試験をMIT、北広島市との共催にて31日まで実施いたします。
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 当社は、2018年以来、北海道日本ハムファイターズの公式戦(冠試合)に協賛し、本年1月よりオフィシャルスポンサーとして球場内に企業ロゴの広告を掲載しています。
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 北広島市にとって、まちづくりに大きく寄与する取り組みであるエスコンフィールドHOKKAIDOの新駅建設計画などをにらみ、エネルギーの消費を極小化する融雪パネル工法の実装を急ぎ、持続可能なFビレッジの発展に貢献して参ります。

 また、北広島市は令和5年2月に、市として2050年に二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、まちづくりにおいて脱炭素に資する取り組みを重要視しています。
こうした背景からも、新駅周辺の再開発ではエネルギーの効率的な運用が求められており、その解決策の一つとして発熱コンクリートパネルの開発が期待されています。今回の実証試験の結果に基づき、導入が実現すれば、大幅な電力消費の削減が可能となり、環境負荷の低減や脱炭素社会の実現に寄与する先進的な都市インフラのモデルケースとなることが期待されます。

実験概要
 本実験は、會澤高圧コンクリート、MIT、北広島市の共催で実施され、外気温データを基に融雪に必要な電力を解析し、最小限のエネルギーで運用する効率的なシステムの開発を目的としています。

 従来のロードヒーティングは、発熱体を保護するために表層を厚くする必要がありました。しかし、電子伝導性コンクリートはコンクリート自体が発熱するため、表層を薄くすることが可能です。表層が薄くなることで熱の伝達距離が短縮され、少ないエネルギーで効率的に温めることができます。これにより、融雪に必要な電力の削減が期待されます。
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 さらに、今回の実験では、外気温に応じて発熱量を自動調整するシステムを開発し、エネルギー消費の最適化を図ります。

 「Coca-Cola GATE」付近の実証実験会場では、縦1,000mm横900mmの発熱コンクリートパネル3枚を敷設し、付近に温度センサーを設置して外気温を測定します。昨年12月から本年2月にかけて札幌市で実施した実証試験の結果を基に、必要な発熱量を解析し、適切な電圧を設定。その後、融雪や凍結防止に必要な温度が確保されたかを、パネル表面に設置した温度センサーで測定します。
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試験期間:令和7年3月5日(火) ~ 令和7年3月31日(月)
実験場所:「Coca-Cola GATE」付近
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発熱パネルの特長
1. 高耐久性
 導電性コンクリートは圧縮強度30N/mm²を実現し、高い耐久性を確保しています。パネルは表層モルタル、導電性(発熱)コンクリート、基層コンクリートの3層構造で、安定性にも優れています。

2. エネルギー効率の向上
 表層モルタルと導電性コンクリートの厚みを最適化し、熱伝導効率を高めることで、従来のロードヒーティングと比較して30%以上のエネルギー削減を実現しました。効率的な加熱により、必要なエネルギーを最小限に抑えます。

3. 均一な温度分布
 導電性コンクリートが均一に発熱するため、ムラなく安定した温度を保ちます。これにより、効率的な凍結防止と融雪が可能になります。

4. 柔軟な設計と施工性
 1m×1mの標準サイズを基本に、自由な設計が可能です。シンプルな敷設工法により、施工期間やコストの削減が期待できます。

今後の展望
 本実験で得られるデータを基に、気象条件に応じた最適な発熱量を予測するモデルを構築し、よりエネルギー効率の高いロードヒーティングシステムの実現を目指します。このシステムを導入することで、従来のロードヒーティングと比較して50%もの消費電力を削減できる可能性があります。また、導電性コンクリートの蓄電機能と再生可能エネルギーを組み合わせることで、さらなる環境負荷の低減を実現し、持続可能なインフラ整備に貢献して参ります。

■會澤高圧コンクリートについて
會澤高圧コンクリート株式会社は、コンクリートマテリアルと先端テクノロジーの融合による新たな企業価値の創造に取り組む1935年創業の総合コンクリートメーカーです。バクテリアの代謝機能を活⽤してクラック(ひび割れ)を⾃ら修復する⾃⼰治癒コンクリート(Basilisk) や、速乾性セメント系材料を用いたコンクリート3Dプリンター、『蓄電コンクリート』電子伝導性炭素セメント材料「ec³」の研究開発など、マサチューセッツ工科大学(MIT)やデルフト⼯科⼤学との産学協⼒を活かし、伝統的な素材産業からスマートマテリアルを軸とするイノベーションマーケティング集団へとDXを仕掛けています。
Webサイト:https://www.aizawa-group.co.jp/

◾️プレスリリースに関するお問い合わせ先
アイザワ技術研究所株式会社 所長
担当:青木 涼
E-mail:r.aoki@aizawa-group.co.jp

「Coca-Cola GATE」付近の実証実験会場
実証実験会場
発熱コンクリート実証実験
球場に掲載された企業ロゴ
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